障がい児の就学先に悩む方の、こんな疑問に答えます
障害のある子が普通学級にいると、授業についていけなくて、本人も周りもつらいでしょ?
同年代の子どもと、良い関係をつくれるの?
クラスの子がお世話したりして負担がかかるんじゃないの?
将来の自立を考えれば、手厚い特別支援教育の方が伸びるんじゃない? 普通学級にこだわるのは、親のエゴ?
支援学級から普通学級へ転籍した1学期で、わかった3つの疑問についてお答えします。
障害のある子が普通学級にいると、授業についていけなくて、本人がつらい?
答え
授業がわからなくても、そこにいれば何かを学びます。
理由
なぜなら、私たちが生きる上で身につけてきた知恵や知識は、学校の授業で習ったことだけではないからです。
自分がいる環境、出会った人、とった行動、そして経験。すべてが今を生きる力になっているはずです。
具体例
難しい漢字も、下書きをすれば、なぞることはできる。
ふりがなをつければ、読むことはできる。
ないもの探しはやめて、あるものを見つけていけばいい♪
1年生の国語で最初に習う「やま」の漢字。書いて、と言われて書けなくても、下書きをなぞることはできる。教科書に「肉」文字が出てきたら、焼き肉屋さんの看板をみて「お肉!お肉!」と言える。
教科書通りの順番でなくたって、子どもは全方向から吸収してその子なりに育っているんです。
とは言っても・・・
確かに先生など周りから見ると、授業がわからない→退屈、となって、足をぶらぶらする、文房具をいじる、隣の子にちょっかいをかける・・・本人も周りも困った状況に写るのも理解できます。
結論
ついていけない授業を受けることは、決して無駄などではありません。この数ヶ月での確かな成長。子どもは全方向から学んでいるのです。
クラスの子と良い関係をつくれるの?負担がかかるんじゃないの?
答え
仲良くもなるし、ケンカもします。
理由
なぜなら、それが人との関係というものだからです。
近くにいれば、笑い合ったり、意地を張り合ったり、ケンカをしたり、仲直りをしたり、日々色んなことがあります。それも、近くにいるからこそ。
具体例
普通学級に入り、娘の口から無数のお友達の名前が出てくるようになりました。
Cちゃんみたいに手首にかわいいゴムをつけて、髪をむすびたい。
Kちゃんみたいにコップがついた水筒で、こうやってジャーって、お茶を飲みたい。
髪を切ったら、みんながかわいいかわいいって言ってくれたよ。
とは言っても・・・
もちろん、良い報告ばかりではありません。連絡帳に書かれた先生からの報告は、
Kちゃんが手伝ってくれたのに、自分でやると言って動かなくなった。
つい手が、足が出てしまった。
仕返しされて泣いた。
どんな報告が書かれているか、見るのに勇気がいります。
ただ、支援学級に在籍していた時は、時々交流授業に行っていても、お友達の名前が出ることはありませんでした。
離れていれば、トラブルは起きない。トラブルが起きる前に、先生の目が行き届いて解決してもらえる。
でも、本当の意味で理解し合うことはないでしょう。
そこに危機感を感じて、転籍を決めたのです。
結論
同世代の子どもとは、良い関係も、悪い関係も味わいます。
そして、それは大人になってからも味わう、必要な経験なのです。
将来の自立を考えれば、特別支援教育の方が伸びる?普通学級にこだわるのは、親のエゴ?
答え
自立とは、一人でできることではなく、人と助け合えることです。
理由
障害があってもなくても、どんなに能力が高くても、たった一人で生きている人などいないからです。
着ること、食べること、住むこと、生活のどれ一つをとっても、大勢の人の知恵や働きがあるおかげで私たちは生活することができます。
助けて、と言えることも、大事な能力の一つだと思います。
同時に、障がいがあっても、隣で困っている人に手を差し伸べることはできるのです。
具体例
娘が人に助けて、と言うことは、あまりありません。
自立心旺盛な8歳児。お友達が助けてくれようとしても「自分で!」といって動きません。
そして、自分ではやっぱり難しくて・・・。
最後は怒りながらも、人にお願いする。
自立したいのと、甘えたいのと、行ったり来たりのお年頃なのです。
とは言っても・・・
支援学級にいた時は、娘にピッタリ合った学習を、学校が用意してくれていました。
わからないところは繰り返し時間をかけて、じっくりと学んでいく授業。
そのおかげで、文字を書くなど、できるようになったことも沢山あります。
普通学級でどんどん難しくなる授業、大人びていく同級生を目にして、
「無理させちゃっているかな」
「親の自己満足・・・つまりエゴかもしれない」
そう思うことも、たまにあります。
結論
普通学級で娘に身につけて欲しいことは、支援者だけでない、無数の人との関わリ方。これに尽きます。
支援してくれる大人に囲まれた幼少期を過ごして、社会に出たとき、支援者がいない一般社会で生きるすべはあるんだろうか。
幼少期の過ごし方が、そのまま大人になってからも続いていくんだろうと思うのです。
まとめ
ダウン症の娘が、支援学級から普通学級に転籍すると決めたときに、色んな人から言われた、3つの疑問。
実際に1学期を通ってみて、自問自答を繰り返したからこそ、見えてきた答えがあるのです。
多くの人と関わって、理解しあい、育ちあいながら、自分だけのHappyを見つけてほしいです。
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